行政、社協(災害ボランティアセンター)、NPO等の三者連携について

 近年、地震や水害等による大規模災害が発生した際に、多数の被災者から寄せられるニーズに寄り添い、適切・効果的な支援を行うために、被災地内外の行政組織、社会福祉協議会、NPO・ボランティア等の三者が協働して被災者支援にあたる動きが、被災地自治体を中心に進んでいます。

 東日本大震災以降、災害ボランティアセンターを通じたボランティア活動に加え、被災者のさまざまなニーズに対応するため多様な民間団体(NPO・NGO、企業など)が支援活動を行うようになり、それらの活動を支え調整する中間支援機能も重視されるようになってきました。

 平成28年熊本地震以後は、被災道府県において「情報共有会議」が定期的に開催され、支援に関わる様々な主体が連携・協働した活動を進めるための情報共有や支援者間の調整が行われています。災害時における「情報共有会議」の重要性が認識されたことで、この会議の運営を担い、NPO等の活動支援や支援の調整を担う連携体が都道府県域で構築される動きが全国各地で進んでいます。

神奈川県域の三者連携体制について

 神奈川県では、発災時に県が災害対策本部を設置した際、県立かながわ県民活動サポートセンターが「県災害救援ボランティア支援センター」を設置し、県社会福祉協議会、県共同募金会、神奈川災害ボランティアネットワークと協働・連携して、初動期、応急期の災害ボランティア活動支援を行う体制があります。

 他方、復旧・生活支援・復興のフェーズに応じて変化する、被災者のさまざまな支援ニーズに継続的に対応するために、より幅広い分野のNPO・ボランティア団体や企業等の民間団体との連携の広がりが必要となっています。

 このため「災害復興くらし応援・みんなのネットワークかながわ(通称:みんかな)」は、多様な団体が参加・連携・協働して被災者のくらしの復興を長期に亘り支えるためのネットワークをつくり、災害時には支援活動調整機能を担えるよう準備を進めています。

 現時点で想定する神奈川県域での三者連携情報共有会議のイメージは次のとおりです。行政・NPO・ボランティア等の三者連携による情報共有会議の整備・強化は、市町村域にも必要とされています。3つの政令市を含む人口920万人を抱える神奈川県の特性を踏まえた重層的な連携の仕組みが必要と考えられます。

 また、被災者の置かれている環境や時期によって「被災者のニーズ」は多岐にわたります。
発災後の時期ごとに支援の例を示したのが下図です。こうした多様な住民のニーズ・困りごとに対応するため、幅広い分野の団体が支援活動に参加することが重要となります。

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